そうさくや

小説、動画など創作物をたのしむところ

私がおばあちゃんを大好きな理由10選

はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選

 

 

私はおばあちゃんが大好きだ。

どのくらい好きかというとタイトルを書いただけで涙がボロボロに出てきて画面が見えなくなるくらい好きだ。

果たして10個書けるまで体中の水分がもつのか、落ち着くまで休憩しすぎて締め切りに間に合うのだろうか。

それぐらいおばあちゃんが大好きなんだ。

 

本題に入る前に、なぜおばあちゃんを題材にしようかと思ったのか理由を説明しようとおもう。

私は母から今でいうネグレクトを受けていた。

鬱もち、ギャンブル依存症という正直ろくでもない。

現在は、児童相談所が通報を受けて活躍してる自治体もあるみたいだけど、昔はネグレクトなんていう定義がなかったからなのか、よく寝坊して服が汚い、臭いだらしない子という風に思われてたんだと思う。

晩御飯はスロット店が終わった後の時間にやっと食べれて、朝ご飯は腐った卵焼きを出されたこともあった。一口入れただけで、気持ち悪くて吐いたっけ。

父は仕事で母が専業主婦であったため、父はそもそも家事育児に無頓着であった。

 

そんな書いてみてよく大人まで育ったなとドン引きする家庭であったため、おばあちゃんという存在は非常に大きい存在であったからあえてブログに記憶を残しておきたいと思ったんだ。

 

 

一つ、作ってくれるご飯がおいしい

中華丼、唐揚げ、おいなりさんが一番記憶に残っている。

中華丼は肉に片栗粉をまぶして別で揚げ焼きのようにして、後で中華あんと合流させご飯と一緒に食べるのが最高においしかった。

唐揚げ、おいなりさんはセットでよく登場していた。運動会のお弁当だ。

最後に食べたのはいつだろう、思い出せない。いつしかおばあちゃんが「作るのがしんどい」と言って作ってくれなくなった。

確かに自分で作ってみると、唐揚げとおいなりさんって大変なんだよな。

中華丼は何とか記憶を頼りに再現できたのだけど、唐揚げとおいなりさんが難しすぎる。

 

 

二つ、きれい好き

おばあちゃんの家は築100年近くの2階建ておんぼろ屋敷。

ビー玉を置くと勢い良くゴロゴロ転がっていくような家だ。

しかし、虫が出てきた記憶がない。

お泊りした翌日の朝はいつも早起きして床を拭いて掃除している。一度その極意を学んだことがあるけど、到底真似できるものではなかった。

クイックルワイパーを使うのではなく、自身の手で隅々まで拭くのだ。

 

 

三つ、いつも私を受け入れてくれる

母親がいやになったとき、受験で家にいると母親にイライラして集中できないとき、私は荷物を持っておばあちゃんの家に家出した。

そのたびに快く家に入れてくれて、とても救われていた。

私がクソ母のもと、比較的まっすぐ育つことができたのはおばあちゃんの功績が非常に大きいと考えられる。

 

 

四つ、福山雅治が大好き

夜眠れないおばあちゃんは、福山雅治のラジオを非常に楽しみにしている。

「ましゃ、ましゃ」と言って嬉しそうに話す姿がとても好きだ。

 

 

五つ、いつも私のことを想ってくれている

箪笥の上に置いてあるウサギの人形のことを私だと思って大切にしているそう。その人形がどういった経緯でもらったものなのかは私は知らない。

 

六つ、私がプレゼントしたものをめちゃ大事にしている

中学校3年生の時に行った京都のお土産の舞妓はんの置物を、ビニール袋をかぶせて今でも箪笥の上に飾っていてびっくりした記憶がある。

 

 

七つ、厳しい時もある

高校生のころ、非常に太っていた時期にジーパンを試着して全然入らない姿を見て「みっともないから辞めておきなさい」とめちゃくちゃはっきり言われた。

あと、お菓子、ジュースの統制が厳しく近くにコンビニが無いことから耐えることを余儀なくされていた。唯一許されたかりんとうココナッツサブレが今でも好きだ。

コーヒー好きになったのもおばあちゃんの影響が大きい。

トーストにたっぷりバターとインスタントコーヒーのセットは最強すぎた。

 

八つ、お風呂がめちゃくちゃ長い

おんぼろ屋敷には風呂がないので銭湯なのだが平均入浴時間は3時間。

一体何をしたらそのくらいは入れるのか謎すぎる。

話しを聞くと湯船に入り、洗い場でストレッチを繰り返しているらしいんだけど、それで3時間も経過する前にのぼせてしまう。

 

九つ、家計管理がすごすぎる

おじいちゃんも、お母さん同様、競馬やパチンコ、お酒に散財してしまっていたそう。そんな中、家計管理を徹底していたようで老後の貯金がすごかった。

めちゃくちゃ少ない年金の中、預貯金だけでやりくりしていててすごいと思った。予想外に自立したはずの子が家に戻ってきてニート状態になっていてもそれでもキープできている。

 

 

十、優しい

すべてはここに集約されていると思っても過言ではない。

おばあちゃんはとても優しいんだ。時に厳しくしかられる時もあったけど、それも私を想ってのことだ。

風邪ひいたときに焼いたネギを首に巻いてくれたり、布団を蹴とばすたびに掛けてくれたり病弱だった私のことをすごく想ってくれた。

なんであんな母親になってしまったのか非常に疑問すぎるくらい、おばあちゃんはできた人なのだ。

 

 

 

最後に、おばあちゃんはまだ健在だ。

しかしコロナ禍で会いに行けずかれこれ2年近く電話で話すくらいしかできていない。

そんなことが続いてたら今日、ついに夢に出てきた。

亡くなってしまったあとに1度だけ夢の中に出てきてくれるという能力を使うんだけど話すことが多すぎて時間切れで、抱きしめてもらうのを忘れてもう一回会いたいというところで起きた。

起きたらぼろ泣きだった。

これがなんかの虫の知らせじゃないことを祈って今日電話してみたいと思う。

 

 

 

ではでは、おしまい。

 

 

 

 

月見草交換日記

いつからだろうか。

もっと話したい、彼の目を見たい、触れたいと思ったのは。

 

最初はただの同僚。毎日顔を合わせるだけの存在。

彼がここに来る前、その人を前から知る女子が「嫌い」と話していたから警戒していた。

けど、実際はそんなこと無く至って普通。

でも彼女が居ないのはなぜ、なんであの子にこんなに嫌われているのかと言う興味が湧いてたのを良く覚えている。

 

見れば見る程、本当に普通で、むしろ話が合うから毎日とても楽しい。

仕事もできて、気遣いもできる。(やり過ぎと思うときもあるけど)

 

いつしか、彼はもしかして私のこと好きなんじゃないか。

と、うぬぼれたりもした。

恋愛のコラムを見て「男性の脈アリサイン」なんかを漁った日々。

 

彼がいる日は楽しくもっと話したい。

彼の好きな音楽、好きな趣味、考え方をもっと知りたい。

 

彼と話せない土日はとてもつまらなく。

彼が休みの日の出勤は何か寂しい。

彼が体をいためているときはなにか力になってあげたい。

 

 

不意に手が触れてしまったときはもう一度、と願った。

 

 

思うことしか叶わない。

思いを行動に移してはならないと言う抑制がきく。

思うことしか許されないならば、せめて彼も私を思ってくれれば良いのに。

 

 

現状に私はとても満足している。

だから壊したくは無いんだ。

 

ただ、彼のことが人間的に好きなだけ。

彼の幸せを願うだけ、何も望まない。

それだけで私は幸せだ。彼がそこにいてくれるだけで。

 

けど、彼と話す度に、褒めてくれる度にとても愛おしくなる。

 

彼も私のことを好きだと良いのに、と言う欲にまみれてくる。

行動に移せないと、同じ様に苦しんでくれればいいのに。

 

でもこれは、内緒の恋。

実行に移すつもりも、誰かに言う、そんな勇気も覚悟も無い。

 

頭の中の妄想だけで簡潔させて。

 

ありふれた日常にシャンパーニュ

くのいちの大事な役割

 

「3ヶ月以内に少なくとも二人以上経験し、1回はオーガズムを感じること」

 

先生の口から淡々と放たれた言葉は教室中を唖然とさせた。

みな、くのいちを目指すものなら何となく想像はしていたけどこれほどまでにはっきり言われると、思春期の女子達は刺激が強すぎる。

 

私達は忍者だ。

パソコンやスマートフォン、自動車、テレビ、電車を使う時代である現在であっても忍者だ。

 

大体の生徒が戦国時代から続く忍者の家系で、戦国時代から続く武将の家系に仕えてきた。

そしてここは戦国時代から続く忍者の学校。

大昔はそれこそ戦闘技術や兵法をメインに教えられていた様だが、今は語学や歴史、美術、音楽などの教養を高める授業が多い。もちろん、昔の名残で部活動という形で戦闘技術の教育が強く残っている。

 

「みなの気持ちは良く分かる。よって、これから個別に面談して”最初の相手”をマッチングするつもりだ。もし課題を両方経験済である強者がいればその際、申し出る様に」

 

 

先生は出席番号1番の子を呼び退室していった。

 

 

磁石の様にそれぞれ仲のいい子と最初の相手はだれか、経験済か、などと話し合った。

「ミツキは伊賀あきら先輩?」

「えっ、あ……」

 

春菜の何の前触れも無く突然なぶっ込みに自分でも分かりやすいくらい、顔が熱くあった。

 

「はるちゃんいきなりすぎるよぉ……」

「見てて分かるし。チナリも知ってるじゃん」

「ふぇっ…そうだ、けど……」

「ミツキ、伊賀あきら先輩は見た目通り強くて激しくて長持ちみたいだから最初の相手に十分開発してもらうことね」

 

春菜は学校内でも有名な位、色々な人と寝ている。

本人いわく、大昔から女が多く生まれがちで女系が強い家系らしい。

そのせいか、戦術というよりも諜報に力を入れていた。分かりやすく言うと女の武器を使い男をたぶらかし情報を入手していたのだ。そのせいか幼い頃から家族、親族全員が性にオープンでそっちの方の技術開発が高められた。

ニートラップも大得意で現代では政敵を貶めたり、干したい芸能人にたいし、テレビ局が依頼をしてくるなどさまざまである。

 

「春菜もしかして、伊賀せんぱいと寝たの?」

「いや、他の伊賀家の人とは何人もつまみ食いしたけど、伊賀せんぱいはさすが当主なだけあってガード固いね。彼女としかしないみたい」

「じゃあ、私も無理かな……」

「それはどうかな。私はどっちにも転ぶ可能性はあると思ってる」

「どういう意味?」

「"妹みたい"とか思われてなければね」

「それ一番自身ない……」

「伊賀あきら先輩に乗り込みに行く前に私のところきなよ。艶っぽくしてあげるから」

 

にひひとイタズラっぽくわらう春菜に嫌な予感しかしないけど、妹みたいに思われていそうなのは事実なのでここは大船に乗りたい、泥舟であっても鷲掴みたいと思った。

 

「それよりも大事なのは"最初の人"よ。誰とは言えないけど、私の感が正しければ心の準備しておいた方が良いと思うよ」

「え、それってどういうこと……?」

 

 

教室の扉が開き私の名前が呼ばれた。

意味深すぎる最後の言葉を残され私は心臓が高鳴りながら先生の待つ部屋へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

おしゃれ

私はおしゃれが好きだ。

若い頃はそれほど興味は無かったけど、色々な男と付き合って行くうちにもっと綺麗になってもっと良い男と出会いたいと思う様になり、おしゃれに目覚めていった。

 

最近だと、ジェルネイルはオフするときにもとの爪も削り取られる。

それが嫌でもっと良いのは無いかと探していた。

 

みつけた。

お気に入りのネイルを爪にはりつけ、固める。

するとお店の様な仕上がりになる。さらに、オフする時に爪を削らずリムーバーではがすだけだから段々と爪が薄くなり肉に到達する恐怖が無くなった。

こんな風に、科学技術の発展とともにおしゃれも進化しているんだ。

 

私が次に注目しているのはタトゥー。

外国の人はファッションで入れている人が多く、異文化を取り入れる昨今、銭湯やプールなどの公共施設ではタトゥーを認める動きがある。

このビックウェーブに

乗っからない手は無い。

だけど、一つ懸念があった。タトゥーを全身に入れてもらった人が語る痛み。よく、やくざ映画では痛みに耐え根性を見せるために彫りに行くとか。

爪が表面から削られるのすら耐えられない私が、こんな痛い思いは耐えられるだろうか、いや、絶対無理。

私は色々な人にこのタトゥーへの思いを語っていたら、おしゃれ仲間のミサトが痛くないタトゥーがあると教えてくれた。そこで入れたという背中に入っているバラの花の絵を見せてくれた。なにそれすごく行きたいと興味を示したら、顔がすごく曇っていた。

「一生もとに戻らないけどそれでも大丈夫?」

とミサトは私に聞いた。もちろん、それぐらいの知識はある。一生ものを探すつもりでいると答えた。今週の土曜日に連れていってもらうことになった。

 

場所は上野駅から大分離れた場所にある。住宅街とはまた雰囲気が違い、100円台でディナーが食べられる店もちらほら見えた。ミサト後ろについて行き細い路地を右へ、左へと曲がって行くと一本の地下へ繋がる階段が目の前に現れた。

 

「ここだよ」

私は胸が躍った。

コツコツと階段を下りていき間もなく扉が見え、そこには、”ペイント館”と看板が垂れ下がって、不気味に赤黒く点滅を繰り返していた。

 

鉄扉がとても重く錆びていて、両手を使って押してようやく10cm開いたところで急に向こう側からも開けられ、前のめりになった。

「あら、いらっしゃい」

薄暗く陰気な場所から急に明るくなった。扉を開けたのは店主のようでほかに誰も見当たらない。店主は全体的に筋肉質でなぜか上半身は裸だった。

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※イメージです

 

両腕に1匹ずつカラフルな沖縄カラーのシーサーが鎮座してこちらを睨みつけていた。筋骨隆々な筋肉に載る目つきの悪い犬の姿に圧倒されていると店主が「ミサトじゃない」と後ろにいる友人に声を掛けた。

 

「なに?おともだち紹介してくれたのね。うれしいわ」

「うん…あのっ」

「わかってる。まず別室ではなしましょ。おともだち、すこし座って待っててね」

 

店長は店の奥にミサトを連れて行ってしまい一人きりになった。ミサトの顔から血の気が引く様子がすこし見えた。店長が現れてからずっとミサトは体が小さく震えていた。理由を聞く前に連れていかれてしまったので疑問は心の隅にしまった。私は近くにあったソファに腰掛け、暇なので店の中をくまなく観察した。

ここでタトゥーを入れたのであろう。お客さんと思しき人達の写真が並んでいた。顔は写っていない。

当たり前だけど色々なデザインと色がある。どれにしようか。かわいい花も良いし、好きなアーティストの名前をきざむのもありだ。

眺めていると、ひときわ目につくデザインを見つけた。 

桜吹雪だ。

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テレビの時代劇で有名にになって、定番感があるけど存在感はやはりすごい。

現に、ほかの個性的なタトゥーに視線をずらせ無くなってしまった。やはり刺青と言えば和彫り、桜吹雪。アブナイ雰囲気が漂うのもなおさら気に入った。

店長みたいに腕と後、女性だから胸の膨らみにも満遍なく散りばめて欲しい。このタトゥーを今、落ちかけている童貞君に見せたらどんな顔するかな。驚いて勃たなくなったらじわじわ耳の先から尻の穴まで攻めて時間をかけてあげよう。楽しみだ。

妄想を膨らませているとアソコが濡れて溢れて来ているのを感じた。今すぐ帰って自慰して満たされたいと思ったが我慢だ。

 

「お待たせ〜」

店長が一人で戻って来た。

「あれ、ミサトはどこに行ったんですか?」

「気分悪くて帰ったみたい。さ、こっちにきて」

 

出て来たところとはまた別の壁紙と同化した真っ白い壁の一部が開いた。中は冷蔵庫の様に寒く店長が高そうな毛皮のはおりものをかぶせてくれた。店長は裸のままだった。

もう一つ扉があり、一面、鉄で出来ていた。店長は鉄扉についている丸いハンドルを面舵いっぱいせんばかりにぐるぐると回し、止まったところで重そうにひっぱった。

その部屋は更に寒く冷凍庫の中に居るようであった。

 

「さあ、見てちょうだい、触るのはやめてね」

 

店長が言った。

不気味なマネキン?がずらりと左右それぞれ一列に並んでいた。マネキンの全て、首から下しか無く右側は男、左側は女性の体と思われた。股の間についているモノまでリアルな状態であった。私は恐る恐る先へと進む。

まるで本物の人見たいに非常に精巧に作られているマネキンだ。きっと触っても質感は肌のようなのだろう。店長は「リアルじゃないとイメージできないでしょ」と持論を展開していた。触って欲しくないと言うことは1体あたりかなりお金をかけているんだろうと思った。

 

私は桜吹雪の人(こう呼ばずにはいられない)を探した。奥の方にそれはあった。

さっき受付で見た桜吹雪。それと非常に良く似ていた。左右の方から肘まで桜が散りばめられ、それは胸の膨らみの途中まで広がり、てっぺんに目印と言わんばかりの一輪の桜。ちょっと間抜けだが情事の際に盛り上がりそうだ。

 

 「店長さん、わたし、これにする」

「うん、いいわね。じゃあやるまえにこの同意書にサインちょうだい」

 

店長は1枚ペラの紙を目の前に出した。

最初の3、4行読んで普通のありきたりな内容と分かり早々と自分の氏名を書いた。金額についても事前にミサトから聞いていた通り、相場の5倍程の金額であったが痛みが一切無いと言う条件付きであったためのんだ。貯金をはたいても10回払いで払え切れる額であるが一生ものなので問題に感じなかった。

 

「さ、こっちへ」

 

さきほどの冷蔵室まで戻り鉄扉とは別のドア、今度は鍵を開けて簡単に開く扉に入った。冷えきった体が温まっていくのを感じた。店長は暖かいお茶をティーポットに入れ、空いたティーカップに注いでくれた。私は一口それを飲む。

店長は「準備して来るからまっててね」と言い残して席を外し、また更に奥の部屋へと消えて行った。このお店の中ですら私は迷ってしまいそうだ。

相当寒かったのか一杯目はすぐに飲み干してしまい、ティーポットに残ったお茶をまたカップに注いだ。一杯目よりも濃く出た深紅のローズヒップティーが喉を刺激してくれる。

体が一気に温まり眠気がすこし出てきた。座っているソファがふかふか過ぎるのも原因の一つだとおもった。背もたれに寄りかかるとあっという間に沈んで行った。目が重たい。まるで底の無い粘度の高い泥パックの海に横たわっているようであった―――

 

どの位長く眠っていただろう。起き上がったら頭がズキズキしてすこし熱っぽい。熱を計っても36.6と通常の範囲内だったので単純に暑いと感じているだけなのだろう。冷蔵庫を開けて麦茶を一杯コップにいれ飲み干した。すごく喉が渇く、もう一杯。そこで、急に思い出した。ローズヒップを飲んで多分寝てしまったんだ。ここは自宅だけどタトゥーはどうなったんだっけ…?

私は胸元を引っ張り確認した。桜吹雪がある。コップを置いて急いで上半身の服を脱ぎ洗面所へ走った。ちゃんとある。

ペイント館で選んだ桜吹雪、乳房に咲いた二輪の花。全てが上手くいっていた。

私はさっそく、童貞の後輩君に連絡を入れ、明日会うことになった。連絡を入れた後気付いたけど、時刻は深夜2時。童貞君がいかに私に夢中かが良く分かった。明日は楽しませて見事筆下ろしてあげるから楽しみにしててね。

 

童貞君は一生懸命が空回りをしたような服を着ていた。場所は六本木のホテルのバーと指定したらスーツに蝶ネクタイと言った結婚式にでも出るかのような格好をして思わずクスリと笑ってしまった。童貞君も恥ずかしそうにしていて「何ヶ月ぶりに連絡いただけて嬉しいです」と話した。わたしは既に濡れ出してしまった。

対して私は童貞君が好きそうな体のラインが良く分かるハイネックと下はエレガントなスカート。童貞君は案の定、胸の膨らみとお腹のくびれに釘づけられていた。

股の間も元気いっぱいだ。

「さ、いきましょ」

腕を組んで胸を押当てると更に元気になっていった。かわいい。

細身で背が高いのに意外と筋肉質で早く脱がせて中身を見たかったけど我慢だ。

 

時間は午後3時ごろ。夕焼けに変わっていく瞬間をお酒を飲みながらともに分かち合い、今晩泊まるホテルへと向かった。酔ってテンションがあがった私は飲んでいる間も歩いているときも童貞君のイチモツに数回触れた。その度に恥ずかしそうに声をあげる彼がとてもかわいかった。

ホテルの部屋に辿りつき中へ入ると童貞君はすぐに私に抱きついて来た。息がすごく荒い。手を彼の脇腹からなぞる様に下へ持っていくとそびえ立つモノがそこにあった。こしょこしょくすぐると今にもイキそうであった。勃たないなんて心配は無用だったことが分かった。

「まーだ。シャワー浴びよ」

「す、すみません……」

童貞君は名残惜しそうに私を離し、順番にシャワーを浴びた。

先に出た私は丁度タトゥーが映える黒のランジェリーを身につけ、ベッドの中に入り布団をかぶった。

童貞君は慣れないガウンを身に着け恐る恐るこちらへやって来た。

電気を暗くしてベッドに童貞君を手招きをする。童貞君はちょこんとベッドの脇に座るので私は手を伸ばしお尻、脇腹、背中となぞる様にやわく触った。最後に手を握りこちらへと引き寄せる。童貞君は意を決して野獣となり、その晩彼は何度も射精し私も何度もイッた。童貞君にとって忘れられない筆下ろしになっただろう。

 

私には童貞君だけではなく、外にも何人か男をキープしている。ワンナイトもあるし、何年も突き合っている彼もいる。

タトゥーへの反応は皆それぞれであったがプレイの種類としては増えて嬉しい限りであった。色々な男の前戯が丁寧になった気がした。 

 

ただ、ひとつ。

以前より変わったことがあった。体力があまりもたなくなったのだ。

いや、息が持たないと言うべきか。

時間がたてばたつほどそれは顕著になり、息を吸う度にヒューヒューと音を立てるようになった。あまりの苦しさに意識を失いかけていたため、元童貞君が救急車を呼んで裸のまま病院へ運ばれた。

 

肺気腫ですね。大人しく安静にしていないと在宅酸素になりますよ。あなた一体、一日何本吸えばこんな肺になるんだ」

「え?わたし、タバコなんて吸ったこと無い……」

「うそは言わないことだ。肺細胞がこんなに破壊されて、しばらく入院してもらう」

 

言葉が出なかった。

 

タバコ?何のこと?私はそんなもの一切吸ったことが無い。どういうことだ。

真っ白い病院のベッドの中で急いで"ペイント館"を調べた。中々情報が出てこないけど、SNSで出ていた情報を見て愕然とした。

「痛くないタトゥーの正体、それは首の下を別の人のものに取り替える手術」

そんなことがあり得るのか。でも、自分自身に降り掛かっている状況からこの信憑性を増さざるをえなかった。

 

私はミサトに連絡をした。

しかしミサトは全くメッセージを見てくれなかった。ましてや既読にもならなかったので退院してから家をたずね、問いただそうとした。

ミサトのマンションの周りには人だかりと規制線が張られており、中へ入ることができなかった。警察や消防も来ている。

「このマンションに住む友人に用がある、通して」と規制線付近に居た警察に事情を伝えた。何号室の友人か尋ねられ502号室と答えたら、警察官は眉をひくつかせた。

「残念ながら……その部屋には今入れません」 

「どうして!?」

「個人情報なので言えません」 

 そう警官が答えた直後、救急隊員が数名、担架を運びながらマンションの扉から出て来た。階段の傾斜で担架の中の人の手がだらりと垂れる。およそ人間の肌の色とは思えない緑色が所々にちりばまれていた。よく見たら苔だ。

数メートル離れているはずなのに届く臭いがすさまじく、初めて嗅いだ臭いだが嗚咽して脳は異常を感じたみたいだった。

遺体は警察の車に運ばれていった。

目撃してしまったからだろうか、警察官は静かに「502号室の住人の友人とのことで、後日、事件性が無いか確認するため招致させてください」と言い、氏名と電話番号を書かされた。

 

 

翌週、私は警察に呼ばれた。

取り調べ室では過去1ヶ月の所在を細かく聞かれた。幸い、私はずっと入院をしており、警察も病院に確認しアリバイは証明されたため、比較的早く終わった。

最後に何か質問は無いか聞かれたので「背中にバラのタトゥーはありましたか?」と言った。女性の警察職員は不思議そうな表情をみせたが「確認します」と言って席を離れた。15分後戻って来て「無いそうです」と短く回答した。

私は再びペイント館へ足を運んだ。

相変わらず上半身裸の店長がお姉口調で私を店に招いた。

「あら、どうしたの?突然」

「ミサトが亡くなりました。ペイント館で施術を終えてすぐ」

警察から死亡推定日を聞いていた。明らかに、ペイント館で何かされたはずだ。

「それはお気の毒に……おともだちの体、合わなかったようね」

「え?今なんと…?」

「だ・か・ら、あんたの体が合わなかったみたいと言ったの!」

急に男性の凄み方をされて私はたじろいだ。じゃあ、あの腐乱死体は私の体だと言うの?

「あなた状況が理解できていないようだけど、もう一回、同意書見て見なさいよ」

店長がファイルから出した1枚ペラの同意書の写しを渡した。細かい字を凝らして見ると”縫合した体が上手く合わずショックを起こして死に至っても一切責任は取りません”という記載や"病院で医師に何か言われてもペイント館のことは一切他言無用にすること"、”術後、元の体に戻すことは出来ないがおともだちの体をつけることは可能”など、重大な説明が幾つも書かれていた。

「じゃあ……もしかして…あの、腐乱死体は…わたしの?」

「だーからさっきからそう言っているでしょう」

私は急に苦しくなり自分の首をおさえた。「じゃあ一体…私の体はだれのなの?」

「あなたの今の体はこの写真の子のね。この子もおともだち紹介して連れて来たケド、長くはもたなかったわ」

桜吹雪にしようと決意したきっかけになった写真だった。

「大分時間が経っているのに、ショックを起こしていないようだから適合しているみたいねぇ。おともだち紹介しなくても大丈夫かもしれない」

「でも、病気が……」

「それはしょうがないわ。だって、おしゃれは我慢って言うでしょ」

何も言葉がでなかった。

 

 

私は絶望の中、ふらふらと帰路についた。今ではこの桜吹雪のタトゥーが憎くて仕方が無い。ズタズタにしてしまいたい。私の人生をめちゃくちゃにしたミサトを殺してやりたいが既に死んでいる。このやりきれない気持ちをどうしたらいいんだ。

携帯にメッセージが入った。元童貞君だ。

彼は私が入院中にも甲斐甲斐しく見舞いに来て世話をしてくれた。お礼に手でしてあげたら喜んでいた。たまたま大部屋が空いてなくて個室で入院していたのだけど本当良かった。彼ってば廊下に響いてるんじゃないかと言うくらい喘ぐんだから。

さっきまでの自傷衝動をすっかり忘れ、私は元童貞君のメッセージを見た。

”今から会えませんか?”

”そっちいく”

と短く答え、彼の家に行った。いつも必死で余裕の無い彼が今日は酷く穏やかでお茶を出したと思ったら可愛い笑顔でこちらに視線を注いだ。

「退院おめでとうございます」

「ありがと」

気恥ずかしくてごまかすためにお茶を啜った。

ほかの男たちは消えても彼だけはずっと残ってて欲しいな。

そんな思いを悟られない様に宝箱へ閉まった。

 

 

 

 

 

おしまい

仁義無き戦い

3ヶ月に1回訪れる戦いに、私は毎日をかけている。

かれこれ10年以上だ。

 

「良くみがけてますね〜でも、歯の隅々の歯石をちゃんと取らないと」

くそう、フロスか。

 

「フロスも大分やられているようですが上の奥歯が上手くみがけていないようですね」

歯科衛生士殿にほっぺを歯ブラシの柄で横に延ばしながらみがく方法を必死でマスターし、家で練習もした。

 

と言う具合に、歯医者で定期的にみがき方をチェックするイベントで満点を取ることを常に目指している。

 

私が行っている歯磨きのメニューはこれだ。

まずはフロス。ただ隙間に入れて出すだけは素人がやることだ。

フロスはまず歯茎にあたらない程度の力で押し込み、その後は隣接する歯に沿わせながら引き抜く。もう一度同じ箇所に押し込み今度は逆側の歯に沿わせながら引き抜く。

それが歯磨きのポイントだ。

もちろん、全ての隙間を攻めて行く。

続いて歯ブラシが登場する。

私はみがく箇所を27面と分けて徹底的につるつるにしている。

左上から奥歯3本を3面、続く3本も3面、前歯2本が2面、右側も同様に奥歯3本を3面、続く3本も3面だ。右下の奥3本が3面、続く3本は2面、前歯2面、左下も同様に奥3本が3面続く3本は2面。

めちゃくちゃ入念にみがくし同じ面でもみがく方向を変えたり様々だ。何ならコーヒー、紅茶、緑茶がめちゃくちゃ好きなので歯ブラシはステインクリア性能付きだ。

 

なんでこんなに歯磨きにこだわっているのか。

最初は歯槽膿漏の度合いを調べた時に思った以上に進行が早くなっており、恐怖を感じたからだ。年老いて歯が全部無くなり入れ歯や胃瘻になるのは嫌だ……

そのために、原因であった下2本の親知らずも抜いた。1年ごとに1本ずつ。もう二度とやりたくない。

 

でも、歯槽膿漏はきっかけに過ぎ無いのかもしれない。

今では歯科衛生士殿と戦うこと、指摘を受けない100%の磨き率を目指している。

さあ、きたる歯科検診が11月某日に開催されるーーーーー。

いざゆかん。

 

 

「うん、ちゃんと磨けてますね。歯の隙間も綺麗になってます。あれ、でも親知らずの治療後に新しく出来た奥歯の隙間深くに歯石がありますね。そこもちゃんとフロスで取ってあげてください」

 

な ん た る 不 覚………

 

歯科衛生士殿との仁義無き戦いはまだまだつづく。

3月某日に待ち受ける検診までに己を研鑽するべし。

 

 

 

 

おしまい

じぶんのせい

私は不幸だ。とても不幸だ。

人生で一回も楽しいときがなかった。

 

こどもの時、母親は四六時中家を掃除している人だった。

父親がとても綺麗好きですこしでも汚い場所を見つけると大きな声で母を叱責し、殴った。父親は働き兄弟3人を立派に育て上げられるくらいのお金は入れていたかもしれないけど競馬、パチンコ、スロットに使いこんでは母親が泣き父親に叩かれるのを何度も見た。

常に動き回っている母親を見てたから家事が嫌いなんだ。

 

 

中学校のころいじめにあった。

理由は知らない。急に同級生が「あんたの態度がむかつく」と言い出した。

無視され、自分は無いものとして扱われた。

いじめられたせいで大人になったいまでも人との付き合いが出来ないんだ。

 

高校のころ親戚のお姉さんが遊びで髪を染められた。

強い染色剤だったからか髪が細くなり禿げが目立つようになった。

そのせいで学校に行けなくなった。

心が病んで鬱病と診断された。

ガスコンロを吸って死のうとしたけど死ねなかった。

親戚のお姉さんのせいで私の高校生活は台無しになった。心の病を一生わずらうことになった。

 

 

夫が彼氏のころ、デートがパチンコ店だった。

遊び方を教えてもらって、何度か打つうちに楽しくなった。

1日で20万円とか儲かる日もあった。

上手く行く日はあまり続くことはなかったけどいつかは絶対取り返せると思って一人でも打ち続けた。

子供が二人できたけどやめられなかった。

小学生の娘が何度もパチンコ店に電話しているみたいで店内に呼び出し音が毎日なった。

もうすこし、もうすこしと伝えて毎日閉店まで打った。

勝った日はファミレスに連れていきおいしい食事を楽しんだ。

「パチンコに行かないで」と泣かれたけどどうしても無理。

どうして行っちゃいけないの?

めんどくさいから買い物に行くと言ってパチンコ店に行った。

娘が風邪で寝ていたけどもう中学生だし一人でできるでしょ。

父親に似ているからパチンコ、スロットが辞められないさすらいのギャンブラーなんだ。夫が私にパチンコを教えたからいけないんだ。

 

 

子供が二人とも大きくなって家族皆して私を責めるようになってきた。

掃除しない、買い物行かない、ご飯作らない、 洗濯しない、家が臭い。

そんなに文句があるなら自分でやればいい。

私は病気で起き上がれない、何もやる気がおきない。

「じゃあ何でパチンコは行けるの?」と聞かれた。

それは夫のせい、父親のせいでパチンコに行ってるんだ。

病気のせいでパチンコに行ってるんだ。

生協を娘が勝手に契約して毎週、野菜が届く用になった。

「これで買い物行かなくて済むね」と娘は言う。

プレッシャーがかかってるみたいで嫌だと言って生協はやめてもらった。

 

娘が出て行った。

あんな役に立たない娘、誰ももらってくれない。

息子は家にまだ居てくれるけど仕事を辞めて毎晩出かけて朝帰り。

何を言っても言うことを聞かなくなった。

夫がちゃんと言わないからいけないんだ。

 

ついに歩けなくなった。

ヘルパーも医者も家族も全員、施設へ行けという。

だから仕方なく遠くの施設に来た。

周りは湖と家しかない。

誰も会いにこない。

さびしい。

みんな、私を捨てた家族のせいだ。

 


 

 

 

 

おしまい

 

 

 

わたし

人が死ぬことは実にあっけない。

 

生暖かい肌に洗濯ロープをくくりつけ、むすび、お風呂場の頑丈な鉄棒にひっかけて、紐を持っておもいきりジャンプしてぶらさがる。

 

そうすると、くるしむ声が最初は聞こえるけど、次第におさまり、ぼきぼきと骨が鳴り体がだらんとなる。穴と言う穴から体の中が垂れ落ち、人からモノへと変わった。

 

ああ、ついにやった。小学校の頃の因縁に決着を付けたんだ。

 

今目の前にだらしなくあるモノは同級生だったあいみちゃん。

この子はわたしがずうっと小学生の頃にいじめてきた子。

わたしだけじゃない。えりなちゃんもかなちゃんもいじめてきた。

だから別に、私だけが執拗にいじめていたわけじゃない。

 

いじめる理由はけっこう単純だ。

話し方がとろい、くさい。あいみちゃんはなんだっけ?忘れちゃった。

 

 

大人になって久しぶりに会っても全然思うことは変わらなかった。

殺す理由も単純だとおもった。

はなにつくから?色々命令されたから?これも忘れちゃった。

 

 

 

次の日からいつもと同じ日々を過ごした。

心はなぜか晴れ晴れとして、お気に入りのアールグレイティーを自分のためにいれる。

 

夫も息子も出かけている昼間のこの時間がすごくすき。

読みかけの本でも読もうかしら、テレビでもみてダラダラしようかしら。

それとも本でも書いてみようか。

 

そんな事を考えているとえりなちゃんからメッセージがとどいた。

 

"警察に呼ばれた"

 

え?なんで?ああ、あれか。理解まで数秒かかった。

それくらい、わたしの中であいみちゃんの死ははるかかなたに逝ってしまわれた。

 

”え〜そうなのか〜〜。長い時間拘束されるからがんばって!”

 

むかし、仕事をしていたとき、客が気の荒いひとばかりで年に1回同僚が殴られては警察に連れていかれていた。聴取だけで5時間コースだよねたしか。

 

また数日後、今度はかなちゃんから同じ様に警察と話をしたような連絡がはいった。

内容を聞いて見るとあいみちゃんが殺されたことについて犯人を捜しているんだって。

 

そこで初めて血の気がひいた。

どうしよう、完全に証拠は消したはずなのに、ばれちゃうかな?

そしたら家族はどうなるんだろう、一人寒い牢獄の中……

いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ

 

助けて、私は殺ってない。

あいみちゃんがいけないんだ。

だってわたしのことバカにするから。

見下したから。わたしはなんもできないからっておせっかいしたから。

バカにすんなって。ロープを首にまいた。

おもいっきり締め上げた。すこし快感だった。

 

え?おかしい?狂ってる?

そんなことはない。私は当然の権利を主張したんだ。

日本国民の権利だ。憲法で守られている。

王様や大臣がちゃんと権利を守ってる。

 

わたしは今、どこにいる?

窓の外に鉄格子。鉄の扉で固く閉ざされ異様に白い場所。

白いベッドの上で横たわり手足がしばられている。

ふと目に飛び込んで来たニュース。

 

"精神疾患患者がヘルパーを自宅でロープを首に巻き殺人事件発生。逮捕されるも不起訴、措置入院実施。”

 

あれ、このえいぞう、わたしの家だ。どこの部屋で起きたんだろう。こわいよのなかだ。

 

 

 

 

おわり